【2024】富士山登山におすすめの服装!登った経験からアドバイス
富士山登山は、普段とは違う環境のなか登ります。そのため、登山初心者の人はどのような服装をしたらいいのか迷われるでしょう。富士山登山では、しっかりとした服装をすることで、快適さが段違いに変わります。
そこで今回の記事では、登山初心者の人にも分かりやすいように、。富士山登山におすすめの服装を紹介します。
登山経験者+富士山登山をしたことがある筆者が、アドバイスをそえながら開設していきます
富士山登山中の気温や環境
富士山は標高が高いため、登山中にさまざまな環境変化があります。富士山の山頂付近では気温が大きく下がり、夏でも真冬並みの寒さです。
標高が約100m上がると、0.6度下がるとされています。つまり、地上が30℃の場合、富士山の山頂(標高約3,776m)は、8℃ということになります。さらに、風速1mアップすると体感温度が1℃下がります。富士山の山頂はさえぎるものが少ないので、状況によってはかなりの極寒です。
富士山登山の服装選びは、これらの気温変化に柔軟に対応することが大切となります。特に、ご来光登山をする人は、気温が低下しているなか富士山を登山をするので、服装の防寒性を考える必要があります。
1回目富士山登山したときは、通常の服装で大丈夫でした。しかし、2回目はご来光待ち中が寒すぎて登山用の服装でギリギリでした。万が一にそなえて、しっかりとした服装で登山をしましょう!
富士山登山におすすめの服装|3レイヤー
富士山登山中の服装は、重ね着ができる”レイヤー式”の服装が推奨されます。レイヤーは、「ベースレイヤー」、「ミドルレイヤー」、「アウターレイヤー」の3レイヤーからなります。ここでは、初心者でも分かりやすいようにレイヤーごとにおすすめの服装を解説します。
①ベースレイヤー(一番下に着る服装)
ベースレイヤーは、一番下に着る服装のため、肌着やTシャツなどのことを指します。以下で、上半身・下半身ごとの服装をお話します。
上半身の服装
上半身は、速乾性・通気性のあるTシャツ+長袖のパーカーがあると便利です。富士山登山中に、暑さに応じて服装を脱ぎ着しましょう。
ただし、半袖になるときは、日焼け止めを必ず塗ってください。富士山は紫外線が強いので、過度な日焼けをしてしまうおそれがあります。
服装でおすすめの素材は、ポリエステル・ナイロンなどの化学繊維を使ったものです。化学繊維の素材服装は、通気性・速乾性があり、汗を素早く外へ逃してくれます。
逆に、非推奨の素材は綿(コットン)です。濡れると乾きにくいので、富士山登山中では使い所を選びます。
ベースレイヤーは、スポーツ用のTシャツ、ジャージなどで大丈夫です。速乾性・通気性がない服は汗冷えから低体温になる危険性があるので注意してください!
下半身の服装
下半身の服装は、パンツスタイルを推奨します。ストレッチ性のある素材なら、岩場の多い富士山登山で動きやすいですよ。
しかし、履き慣れていたとしても、ジーパン素材のものはおすすめしません。ジーパンはストレッチ性が低く、濡れると乾きにくいため富士山登山に向きません。
また、短パン+サポートタイツというスタイルもおすすめです。サポートタイツは、コンプレッション・テーピング効果により、筋肉や関節の負担をやわらげてくれます。ただし、山小屋で脱ぎ着したい場合、更衣室がないと難しいので注意してください。
富士山登山で下半身の服装は、動きやすさを重視してください。登山用のものでなくても、スポーツ用で大丈夫です!
②ミドルレイヤー(中間に着る服装)
ミドルレイヤー(中間に着る服装)は、フリースやジャケットなど、保温性がある服装を指します。服装の種類が豊富なので、手持ちの服装と一緒に考えながら富士山登山用に選びましょう。
富士山登山向けのミドルレイヤーの服装は、以下の点に気をつけながら選んでみてください。
- 保温性…フリースなど
- 防風性…ジャケットなど
- 汗を逃がす能力…ソフトシェルなど
ミドルレイヤーの服装は、富士山登山では休憩・ご来光待ち中に使用します。体温を保つための大切な装備なので、一枚は必ず持っていきましょう。防寒具については「富士山登山に持っていきたい防寒着!費用おさえたコスパ◎なものも紹介」をみてください。
一番お手軽なのはフリースジャケットです。保温性が高く、軽量性もあるので富士山登山向けです!
③アウターレイヤー(一番外側に着る服装)
アウターレイヤーは、中間着の上に着る服装です。ベースレイヤーの服装に求められるのは、高い防風性・保温性です。
おすすめの服装は、ダウンジャケットです。ダウンジャケットの服装は軽量性があり、保温性も抜群です。
また、ダウンジャケットの上にレインウェアを羽織ると、防風性が高まり保温力がアップします。そのため、レインウェアを選ぶ時はワンサイズ上のものを選びましょう。
レインウェアについては「富士山登山にぴったりのレインウェア!費用帯別に紹介」を参照してください。
レインウェアは富士山登山の必需品です。他の装備は、手持ちの流用でも大丈夫ですが、レインウェアだけは富士山登山用に良いものを用意するのがおすすめ!
富士山登山の服装にプラスしたい6つの装備
富士山登山は3レイヤーさえ守れば、ご来光待ち中にも対応できます。しかし、もうワンアイテム加えることで、快適性がよりアップします。ここでは、富士山登山の服装にプラスしてほしいアイテム6つを紹介します。
①帽子
富士山登山中は、服装とは別に帽子をかぶることをおすすめします。帽子は、富士山登山中の強い日差し・紫外線から頭部を守ってくれます。通気性がよく、日差しを効果的に遮ることができるものを選びましょう。
帽子は、服装ではカバーできない頭部の保護に重要です。忘れた時は、富士山の五合目(吉田ルート)登山口でも購入できますよ。
▼富士山登山におすすめの帽子▼
②手袋
手袋は、富士山登山中の手先の保護に役立ちます。低温や冷たい風から手を守るために、特にご来光登山には欠かせません。また、富士山で岩場の登山時には、手を傷から守るためにも手袋を着用することが望ましいです。
登山の手袋で、軍手はNGとされています。濡れると乾きにくく、そのままにしていると逆に手先が冷えてしまいます。
▼富士山登山におすすめの吸湿発熱手袋▼
③ネックウォーマー
ネックウォーマーは、富士山登山中の首元を保温し、風から守るのに有効な服装です。特に寒い時間帯や富士山の山頂付近では、体温を守るために重要なアイテムとなります。巻く必要がなく、軽量でコンパクトに収納できるものを選ぶと便利です。
マフラーではなく、行動中もほどけないネックウォーマーがあると、富士山登山中に動きやすいですよ!
▼富士山登山にぴったりなネックウォーマー▼
④ニット帽子
気温が低い富士山登山では、ニット帽子を用意することが推奨します。富士山のご来光待ち中に、頭部から体温が逃げるのをおさえ、保温効果を高めるために大切です。また、風が強い日には、耳を守るためにもニット帽子を深くかぶることで快適性がアップします。
服装に帽子が2つになってしまいますが、ニット帽子があるとご来光登山中に安心感が増します!
▼富士山登山におすすめのニット帽子▼
⑤登山靴
富士山登山には、適切な登山靴があると足の負荷が減ります。富士山はすべりやすい岩場があるので、滑りにくく、足首のサポートがしっかりした登山靴を選ぶことが大切です。詳しくは「富士山登山におすすめの登山靴!費用別に紹介」を参照してください。
登山靴は、ワンサイズ(0.5~1cm)上のもの選んでください!履き慣れたスポーツ用スニーカーなどがあれば良いですが、下山時につま先が靴先に当たって痛くなる可能性があるので気をつけましょう
▼富士山登山におすすめ!費用が安い登山靴▼
⑥登山用靴下
富士山登山用に、登山用靴下を用意するのもおすすめです。登山用靴下は、厚手でクッション性があり、また湿気を逃がす素材なので、富士山登山の快適性がアップします。富士山での長時間の登山でも足の疲れを軽減し、水ぶくれを防ぐことができます。
登山用靴下は、日常シーンでも使えるので、一枚持っておくと便利です!
▼富士山登山におすすめの登山用靴下▼
富士山登山で持っていくと便利な2つの登山装備
富士山登山で必須ではありませんが、服装とは別に用意すると快適な登山道具があります。体力や登りやすさにつながるので、一度目を通してみてください。
①ストック(杖・トレッキングポール)
ストック(杖・トレッキングポール)は、富士山登山中に歩行をサポートしてくれます。ストックを使用すると、上半身の筋肉も活用できるため、体力の消耗を分散させる効果があります。
また、富士山の不安定な地形・急な坂道での体勢を支えてくれるため、ヒザや腰への負担を軽減してくれます。ストックは、折りたたみできるものだと、富士山登山中に収納しやすいので便利です。
富士山登山の服装を整えて、体力面に心配が残るのならストックを用意してください。登山経験者も愛用する人が多い装備です。
②ゲイター(スパッツ)
ゲイターは足首から膝にかけてを覆う装備です。富士山登山中に、靴とズボンの間から砂や小石などが入り込むのを防ぎます。また、富士山の岩場で足を保護する役割もあります。
富士山のような火山では、細かい火山灰が靴の中に入り込みやすいため、ゲイターは便利です。富士山での雨天時にも、足元が濡れるのを防いでくれますよ。
ローカットの靴や、富士山の下山道を歩くときに効果を発揮します。富士山登山では重要度が低い装備ですが、お守りとして持つのがおすすめです。
▼富士山登山におすすめのスパッツ(ゲイター)▼
富士山登山の服装はレンタルするのもおすすめ
富士山登山前に、登山道具のレンタルショップを利用すれば、買えば何万円もするような一流ブランドの製品を上下で安く使用できます。例えば、富士山登山の道具レンタルで有名な「やまどうぐレンタル屋」さんでレンタルしたときは以下のような金額になります。
富士登山まるごと6点セット | 1泊2日/約12,400円~ |
富士登山まるごと7点セット(防寒具付き) | 1泊2日/約14,900円~ |
やまどうぐレンタル屋では、割引サービスもあり、レンタルすると登山用靴下もプレゼントでもらえることも。詳細は公式ページでご覧ください。
富士山登山に必要な持ち物は?
服装以外に、富士山登山に必要な持ち物は以下のようなものがあります。
- ザック(リュック・バックパック)…両手が使える状態で富士山登山するため
- ヘッドライト…富士山の山小屋やご来光登山中に使用
- レインウェア…富士山登山中の突然の雨でも体を守る
他にも、行動食(携帯食)、飲み物などを持っていきましょう。詳しくは「富士山登山の持ち物は?必要なものをリストアップ」を参照してください。持ち物チェックシートも紹介しています。
服装を整えて富士山登山を楽しもう!
富士山登山を、安全を高めて快適に楽しむためには、適切な服装選びが重要です。富士山の気候や気温に合わせた服装を整え、富士山独特の環境に備えましょう。服装がしっかりとしていれば、富士山登山を安心感をもって、そして楽しく過ごすことができます。服装だけでなく、体力や登山の仕方にも注意して、素晴らしい富士山の景色を楽しんでください。
◆この記事を書いた人◆
ゆるペン登山管理人
登山歴:6年
登った山:富士山、3泊4日北アルプス(雲ノ平、高天原、三俣蓮華~双六岳)、燕岳、南アルプス(北岳、仙丈ヶ岳)、八ヶ岳縦走(硫黄岳~赤岳)、積雪期丹沢縦走(ヤビツ峠~西丹沢)、金峰山~瑞牆山、雲取山など関東の山を中心に踏破。100回以上の登山を経験。
登山にかけた費用は約100万を超える。
登山メディア3サイトに情報を提供する登山ライターを経験。