10月の金峰山と瑞牆山を縦走! 美しい紅葉と富士山が見える山頂へ
10月の金峰山と瑞牆山へソロ登山をしに行ってきました。行程は1泊2日で初日に金峰山に登り、金峰山小屋に宿泊。2日目に金峰山を下山して、瑞牆山へと登りました。金峰山も瑞牆山も展望が最高レベル! 2つの山を詳しくレポートでお伝えします。
金峰山・瑞牆山とは
金峰山(きんぷさん・きんぽうさん)と瑞牆山(みずがきやま)は、山梨県にある奥秩父にある山です。金峰山は標高2,599 m、瑞牆山は標高2,230mあります。2つの山はとなり合っているため、富士見平を経由しての縦走が人気です。危険な場所も少ないので、初~中級者から挑戦できます。
初日に金峰山へ
ルート行程は、1日目金峰山→金峰山小屋宿泊、2日目金峰山下山→瑞牆山登山。少し変則的な理由は、富士見平小屋の宿泊がとれず、金峰山小屋に宿泊することになったからです。金峰山小屋は2度目の宿泊でしたが、とてもキレイで過ごしやすい山小屋でした。
瑞牆山は岩場と鎖場に注意
瑞牆山は行程が短いので、初級者にもおすすめされているような山です。しかし、鎖場が何か所も点在し、体格の小さい人にはキツい岩場が連続します。鎖場は、気をつけて登れば大丈夫なくらいの傾斜ですが、鎖場初心者の人には下りのとき少し怖く感じられるでしょう。
岩場では正規ルートを外れる人が多くいます。私が登っているときも、危険なルートを選択している人がいたので注意してください。
金峰山の稜線上に出たら防寒
金峰山は途中から森林限界上に出るので、風が強く吹きます。10月に登ったときも、薄手のシェルだけでは寒く感じました。推奨装備(登山するときの服装)は以下になります。
- 手袋
- ネックウォーマー
- ハードシェル
- ニット帽子(稜線上以外ではハットでOK)
1日目は快晴でしたが風が強く、上記の装備で防寒。2日目の朝は風がなく、ハードシェルとネックウォーマーを着てるとちょっと暑く感じました。
10月の金峰山と瑞牆山に登山
金峰山・瑞牆山に登山しに行ったのは2022年10月21日~22日の1泊2日です。金峰山には2度目の登山になります。ここからは、金峰山・瑞牆山に縦走したときの記録をつづります。
韮崎駅から瑞牆山荘へ出発
出発地点の瑞牆山荘へ行くために、韮崎駅に特急で向かいました。金曜平日の始発バスですが、すでに行列です。
瑞牆山荘へ行くバス停は小さめのバスでした。以前この路線に乗ったときはマイクロバスだったので、収容力がアップしています。2022年はシステム不具合により現金支払いのみでした。
バス停には瑞牆山荘があり、開いていれば食事や買い物ができます。自動販売機も設置されているので、時間がないときにも飲み物補給ができます。最初に瑞牆山荘へ宿泊しようとしましたが、あいにく満室でした。宿泊すればお風呂にも入れます。
瑞牆山荘の横には新しくなったトイレが設置されています。トイレはキレイで、鏡もあり使いやすいです。
金峰山と瑞牆山の登山口は、瑞牆山荘の向かいにあります。コンクリートの道脇、上の写真の青いジャケットの人がいるあたりから入ります。
登山道は最初はゆるやかな道を歩き、しだいに傾斜を増していきます。ピンクリボンがところどころに設置してあります。
登山道を歩いていくと分岐があります。上の写真で、登山者が登っている右側の階段が金峰山・瑞牆山方面です。
急登というほどではありませんが、序盤から足をもっていかれます。疲れ具合で以前来たときよりも、体力が確実に落ちているのを実感…。でも紅葉がキレイなので、歩くのが楽しいです。もう一週待っても紅葉がキレイそうな感じです。
途中に瑞牆山の全容がキレイに見えるポイントがあります。岩がのびている様がカッコいいですね。
それにしてもキレイな紅葉(黃葉)です。立ち止まって休憩しつつ眺めていきます。
登山道を歩いていると「瑞牆自然公園」の看板が。瑞牆自然公園に駐車して瑞牆山に登る人も多いそうです。
富士見平の水場へ行く看板です。富士見平に宿泊する際はお世話になるでしょう。
富士見平小屋
水場から少し歩いて富士見平に到着です。広大なテント場があり、売店でもいろいろな食事が販売されています。金峰山への登山道は、富士見平小屋の奥にあります。手前が瑞牆山へ行く道なので、看板をしっかりと見て間違えないようにしましょう。
登山道は序盤は少しガレている場所も。登ったり平坦になったり、体力に余裕をもって登れます。
鷹見岩と金峰山へ行く道との分岐がありました。鷹見岩は金峰山と瑞牆山が見れる絶景ビューポイント! なのですが、ちょっとコースタイムがあやしかったので、寄り道せずに金峰山へ向かいます。
大日小屋
分岐から約10分ほどで大日小屋(写真の木立のなかにある屋根)に。大日小屋は無人の山小屋で、一応テント泊できるのですが、その場合は富士見平小屋で予約が必要です。老朽化が激しいのであまりおすすめはしません…。
大日岩を目指していると、この登山で初めての鎖場です。傾斜はそこまでではありませんが、取っかかりが少ないので雨の日は滑って大変そうな予感がします…。
大日小屋から約30分で大日岩に到着しました。ここにも鎖場があるのですが、登る位置の後ろ側が少し切れ落ちているので、やや怖いです。
大日岩は、遠くの山まで見渡せる展望の良い場所です。鎖場の横でのんびり休憩している人もいました。
金峰山の登山道は大きな岩を乗りこえていくような、ガレガレ道が多くなっています。アップダウンは少ないので、心が折れるようなキツいポイントほとんどないです。
八丁平との分岐が現れました。看板にしたがい金峰山山頂方面へ向かいます。
苔むしたガレ道と、歩きやすい土の道を繰り返していきます。ノロノロ登っていたら「頂上までまだまだだよ!がんばれ!」と応援していただきました。歩くスピード早くなりたいです…。
急にぱーっと展望が開けて、砂払いノ頭に到着です。晴天なので遠くの山まではっきりと見えますね。
砂払いノ頭からは本格的な岩場の始まりです。足をどこに置こうか考えながら歩くので、スピードが余計に遅くなります。岩場をささっと歩ける人は尊敬です。
稜線の鎖場に到着です。ここまでの鎖場を乗りこえられたら苦じゃない程度の傾斜です。
頂上が見えてきました。岩場&ガレた道を転ばないように進んでいきます。道幅はあるので転落の心配は低いでしょう。
金峰山小屋との分岐で左に行けば、巻き道を通って金峰山小屋です。本来なら、山頂へ行ってから金峰山小屋だったのですが、16時までに来てくださいと小屋から言われていたのに、現在時刻が15時20分。間に合わない…と考えて、先に金峰山小屋へ。金峰山小屋で荷物を置いてから、山頂を目指すことにしました。
巻き道は危険箇所はないです。道が細いところには補助の橋もかかっています。
金峰山山頂へ
巻き道を歩いていくと、金峰山小屋の上にある広場へ到着します。急いで受付をすまして、山頂へとアタックです。
巻き道を戻っていくと、山頂へ行ける登山道があります。岩々していますが、けっこう歩きやすい道ですよ。
色々ありましたが金峰山小屋から約30分ほどで山頂に到着です。私と同じように、小屋に荷物を置いて登っている人がけっこういました。
金峰山といえば上の写真にある五丈岩(ごじょういわ)です。金峰山の御神体なので、クライミングは絶対にしてはいけません。地元の神社の方が苦言をていしているニュースがあるくらいです。山小屋で「知らなかった!」と言う人が多かったので注意してください。
晴れていれば富士山も見える金峰山。風が強くて寒かったので、景色を楽しんだら山小屋に戻りました。1日目は、無事に金峰山へ盗聴できてホッとしました。
2年前に登ったときの記録を見返してみると、雪がある状態で1時間早く山頂へ着いていました。体力が大幅に落ちているようです…。トレーニングしないと…。
2日目・瑞牆山へ出発
金峰山小屋から出ると空には雲がかかっていました。朝ごはんはお弁当にしてもらい、早々に出発します。
約3時間半で富士見平小屋まで帰ってきました。富士見平小屋の広場にザックをデポして、瑞牆山へ向かいます。
瑞牆山へは、富士見平小屋から向かって左側にある場所から登ります。最初はゆるやかな道が続きます。
急に下る登山道になり、少し滑りやすいです。帰るときここを登るとかドSな山…と、考えながら下りていきます。
下りの底には天鳥川という沢が流れていました。小さい沢なので濡れずに渡渉できます。
天鳥川を過ぎると、桃太郎岩という大きな岩が現れます。真っ二つに割れていて勇ましい岩です。
写真では分かりにくいですが、中央に鎖場があります。鎖に頼りすぎずに登っていきます。
鎖場以上に大変だったのが岩場です。手を使わないと登れないような場所ばかりで、かなり体力を削られます。私より身長の低い人はもっと大変そうでした。
第2の鎖場はちょっと急ですが、取っかかりがけっこうあるので、慎重に進めば大丈夫です。
富士見平小屋から約1時間50分で瑞牆山のシンボルともされている大ヤスリ岩に到着。空にそびえ立つ様は大仏のようにも見えます。
3つ目の鎖場は比較的ゆるやかに感じました。下りのときの方が注意したほうがいいですね。
ちょっとだけハシゴがありました。こういった気づかいを感じるハシゴうれしいです。
山頂手前で分岐があります。地図を見ると瑞牆自然公園からの合流とのことです。矢印にそって山頂方面へと向かいます。
ハシゴと鎖場が連続する場所が出現。難易度は高くないので、ゆっくり行けば大丈夫です。ここも下りるときちょっと怖いかもしれません。
長さが短い鎖場。鎖を補助にして、基本的に手で登っていきます。
短いハシゴが現れたら、山頂はすぐそこにあります。木立の向こうにある光へと登っていきます。
瑞牆山山頂に到着
富士見平小屋から約2時間半で山頂に到着です! 岩を登るのが大変すぎて、体感時間がかなり長く感じました。
雲が高かったおかげで富士山も見えました。山頂は休憩できそうなポイントは人だかりができていたので、景色を堪能したら下山を開始しました。
約1時間40分で富士見平へと下山。デポした荷物も無事に回収できました。
富士見平小屋にはおいしそうな食事メニューが並んでいます。塩サイダー(600円)にひかれつつも、登山口への下山を開始します。
瑞牆山荘へ到着したら、バスがちょうど発射しそうなタイミング! 急いで登山バッジを購入して、瑞牆山と金峰山を後にしました。
金峰山と瑞牆山で最高の展望を楽しんだ山行
金峰山、瑞牆山、どちらも最高レベルの景色が味わえる良い山です。山小屋が3つもあるので、補給や休憩にも困りませんでした。少し大変でしたが、2つの山を縦走するのは、登山レベルのステップアップにもおすすめです。また、いつか登りに行きたいと思える山行でした。ではまた、次の山でお会いしましょう!