木曽駒ヶ岳の実際の混雑状況!ロープウェイやバスの行列を詳しく説明
木曽駒ヶ岳は、駒ヶ岳ロープウェイを使うことで、お手軽に絶景が見られます。しかし、ピーク時の木曽駒ヶ岳へ行くロープウェイ混雑はすさまじいです。この記事では、実際の体験を元に、ロープウェイやバスなど木曽駒ヶ岳の混雑状況を説明します。
木曽駒ヶ岳の混雑状況|ピークの待ち各時間
木曽駒ヶ岳は、季節を通して人気が高い山です。三連休・紅葉シーズンになると混雑のピークをむかえます。
木曽駒ヶ岳周辺は1年を通してマイカー規制がされており、車での立ち入りができません。そのため、駒ヶ岳ロープウェイに行くには、菅の台バスセンターや駒ヶ根駅からバスに乗る必要があります。
今回は、10月の上旬(紅葉シーズン)・三連休のときの混雑状況をもとに、菅の台での混雑状況を解説します。
菅の台|チケット待ち列の混雑
チケット行列の混雑状況は、ピーク時になると約1時間以上待ちます。
菅の台バス停には、バス・ロープウェイのチケットが買える販売所があります。しかし、混雑ピーク時になると、チケット販売の開始前から100mをこえる長蛇の列が形成。
ピーク時は朝4時20分からチケット販売されます。チケット販売の窓口は2つしかないので列の進みは遅いです。そのため、駐車場の奥まで列が伸びる混雑状況になります。紅葉シーズンは、早朝5度以下。混雑時は、できる限りの防寒対策をしていきましょう。
チケット料金は季節によって変動するので、駒ヶ根ロープウェイ公式サイトをチェックしてください。なお、チケットの購入時、クレジットカード使用可能となっています。
菅の台|バス待ち列の混雑状況
菅の台バス停のピーク混雑状況(バス待ち時間)は、約1時間30分以上となります。菅の台バス停から、ロープウェイのしらび平へは約30分かかります。
バス待ち列は、チケット待ち列とは別です。チケット購入後に並び直す必要があります。ピーク時は、混雑状況に応じて臨時便が出ます。しかし、それでもバスに対して人が多いので、混雑時はどんどん列が伸びていきます。
筆者の体感的に、チケット列より進みが遅いです。最後尾に係員さんがいるので、指示にしがたって並びましょう。
菅の台|駐車場の混雑
菅の台に隣接している駐車場は、朝4時の時点で満車でした。情報によると、0時の時点で菅の台バスセンター駐車場は、半分埋まるそうです。
隣接の、菅の台バスセンター駐車場に駐車したい場合は、朝4時以前に行かなければならないので注意してください。
菅の台バスセンター駐車場が満車になると、臨時駐車場に案内されます。臨時駐車場からは、場所によってはシャトルバスが運行している場合あり。その臨時駐車場も満車になる可能性があるとのことです。
菅の台バスセンターの駐車料金は、普通車で1日800円となります。
駒ヶ岳ロープウェイの混雑
駒ヶ根ロープウェイの上り混雑状況は、朝7時30分時点で約30分でした。しかし、係員さんに聞いたところ、10時頃になると約1時間30分まで列が伸びていくそうです。
ロープウェイ下りの混雑状況は、13時頃は待ち時間20分でしたが、16時になると約2時間30分待ちとなっていました。
千畳敷から帰るときは、13時以前となるように計画を立てておくのがおすすめです。
木曽駒ヶ岳の混雑ピークを避けれる時間帯はある?
木曽駒ヶ岳へ行く目的によっては、混雑を回避できます。例えば、千畳敷へ観光だけを目的とする場合です。
できれば、お昼頃を目安にロープウェイ駅(しらび平)に到着してください。13時までに帰るようにすれば、駐車場以外は混雑をできるかぎり避けられるでしょう。
ただし、木曽駒ヶ岳へ登山をする場合は、朝4時以前…バスの混雑回避も目的とするなら、できれば菅の台に3時頃到着したいところです。
混雑状況によりますが、菅の台チケット売り場に朝4時から並んだ場合、千畳敷の到着は朝8時頃になります。木曽駒ヶ岳は往復約4時間程度。逆算すると最低でも朝4時~5時頃バスに乗っていないと、下りのロープウェイ待ち時間が厳しいです。
ちなみに、山頂標識の記念撮影…待ち時間は11時時点で約20分でした。山頂で撮影をする人は、この時間も加味しておきましょう。
木曽駒ヶ岳のロープウェイ、予約はできる?
数に限りがありますが、”早朝指定きっぷ”が予約できます。条件は以下のとおりです。
- 指定された期間の土日祝日
- 料金 大人7,000円、子ども4,500円
- 往復バス・ロープウェイチケット付き+人気グッズ
- 各回45名まで(最少催行人員15名)
- 当日あるぺん(菅の台バスセンター前の建物前)で受け付け
- 5:00臨時バス出発
ただし、早朝指定きっぷはすぐに売り切れます。このきっぷは、催行日の90日前からネットでの予約が開始されます。キャンセル待ちを申し込むことができるので、混雑回避したい人は念のためチェックしておきましょう。
木曽駒ヶ岳に行くときにおすすめの服装
木曽駒ヶ岳は行く時期によって、おすすめの服装が変わります。今回は雪のない時期を基準に、おすすめの服装を紹介します。
グリップの効いた靴
靴は、遊歩道だけ歩くのなら普段履いているスニーカーでも大丈夫。登山をする場合は、しっかりとグリップの効いた靴を履いてください。
木曽駒ヶ岳の登山道は、岩がゴロゴロと転がっていて、なかにはズルっと滑るポイントも。登山靴のようにグリップ(靴裏の滑り止め)が効いたものでないと、転倒によるケガのおそれがあるので注意しましょう。
夏|7月~8月
服装は、半袖の上に羽織る上着を持っていきましょう。夏の木曽駒ヶ岳は、平均の最高気温は約14℃・最低気温は約6℃となっています。秋頃の気温なので、天気によってはとても寒いです。
登山をする場合は、日差しが強い日は汗をかきやすいので、長袖のベースレイヤーで行動するとよいでしょう。
半袖で行動する場合は、しっかりと日焼け止めを塗ること。山の紫外線は地上よりも強いので、対策をしないと日焼けによる痛みや赤みが出る可能性があります。
秋|9月下旬~10月上旬
秋は、木曽駒ヶ岳の紅葉が見頃をむかえるシーズンです。平均の最高気温は約10℃~5℃、最低気温は約2℃~マイナス3℃。
千畳敷だけ見て帰るのなら、真冬の暖かい格好(ダウンジャケットなど)で大丈夫です。しかし、登山をするのなら防寒具は必須です。
おすすめの防寒具は以下になります。
ニット帽子
山の上、特に稜線に出ると風が強い場合があります。風があると体感温度が下がるので、露出した頭部から一気に熱が奪われます。ニット帽子を耳まで深々とかぶり、熱を逃さないようにしましょう
手袋
手先が露出したままだと、冷えによって動きがにぶくなります。手袋が一枚あるだけで、ぐっと暖かさが変わるので、ぜひ持っていきましょう。写真をよく撮る人は、タッチパネル対応のものだと便利です。
ネックウォーマー
首が冷えると、体全体が冷えてしまうのでネックウォーマーを着用してください。登山中はほどけやすいマフラーではなく、首にフィットしやすいネックウォーマーの方がいいですよ。
フリース
行動着としてフリースを羽織ると、ちょうどよく保温がされます。風が強いときは、フリースの上にソフトシェルかハードシェルを羽織るといいでしょう。
ダウンジャケット
ダウンジャケットは待機時・休憩時に体温が奪われるのを防ぎます。行列に並ぶことが多い木曽駒ヶ岳では必須といえるでしょう。軽くて質がいい登山ブランドのものを買えなければ、手持ちのダウンでも大丈夫なのでぜひ持っていってください。
ハードシェル
ハードシェルは、防風性の高い上着です。レインウェアでも代用が可能。ダウンジャケットの上に羽織ることで、熱を逃がしにくくなります。
木曽駒ヶ岳|三連休初日の混雑を実況
木曽駒ヶ岳の10月上旬の3連休の初日(土曜日)の混雑状況を時系列順に実況します。この土曜日以外は天気が悪いので、行くなら土曜日という絶好の混雑日和です。流れは以下の通りになります。
●菅の台バスセンター
↓
●しらび平(ロープウェイ出発駅)
↓
●千畳敷(ロープウェイ到着駅)
↓
●木曽駒ヶ岳
↓
●千畳敷・しらび平
4:10|菅の台バスセンターに到着
夜行登山バス「毎日あるぺん号」で4時10分に菅の台バスセンターに到着。すでにチケット列は100m…200m以上の混雑状況となっていました。バス待ち列を見ると、リュックだけ置いてどこかに行ってる人が多かったです。
バス待ち列とチケット待ち列は別なので、間違って並ばないようにしましょう! チケット待ち列の先頭からたどっていくっと間違えにくいです。しかし、この日はバス待ち列と並行するように列が伸びていたので、間違える人続出でした。
最後尾まで行くのに、5分くらいかかりました。
チケット待ち列は、真っ暗な駐車場に列形成されています。ヘッドライトがないと手元が全く見えません。おまけに10月上旬で、かなり寒いです。ダウンジャケットを羽織ります。
5:25|ロープウェイとバスのチケットを購入
ようやくチケット待ち列の先頭にきました。菅の台バスセンターに到着してから約1時間15分で、ロープウェイ往復・バス往復のチケット購入。これからまた、バス待ち列に並び直します。
6:58|ロープウェイ行きのバス乗車
バス待ち列に移動してからが、木曽駒ヶ岳の混雑ピークです。最後尾は、駐車場のはるか先(スタッフさんが立っていました)。
バス待ち列は、バスが来ないと動かないので、止まっている時間が長かったです。
6時58分、バス待ち列に並び始めてから約1時間30分で乗車。つづら折りの山道を進むので、ケガをしないように乗客は全員座るようになっています。
バスチケットは、降車時に乗務員さんに渡すので、乗車時は何もせずに乗ってください。
7:32|ロープウェイ出発駅「しらび平」に到着
バスに約30分乗って、ロープウェイの出発駅「しらび平」に到着。ロープウェイは定員60名、9分間隔で運行しています。混雑時はどんどん詰め込まれ、出発するので回転が早いです。
気温計があったので見ると、現在は7℃でした。
ロープウェイの待ち列は、売店横に形成。売店では、ストックや帽子などの登山道具に、お土産などが販売されていました。トイレも1階の列横にありました。
ロープウェイ駅「しらび平」は2階建て。改札でチケットに押印され、階段で待機します。
8:02|ロープウェイに乗車して千畳敷へ
ロープウェイに乗車するのですが、この大きさに60名乗れるのか心配になる大きさ。リュックを下ろすように指示され、ぎゅうぎゅうに詰め込まれます。
ロープウェイ内部の混雑状況は、上の写真の通りです。筆者の位置だと何も見えません…。約7分ほど乗車して、標高を約1,000mの千畳敷に向かいます。
8:09|千畳敷に到着
標高2,612mの千畳敷に到着しました。しらび平から約6℃低いので、千畳敷の気温は約1℃となります。
千畳敷のロープウェイ駅には、登山届を提出する場所があります。コースタイムが記載した地図もあるので、登山をする人は要チェック。
千畳敷のロープウェイ駅の出口付近にロッカーが設置してあります。8時10分時点で半分ほど空いていました。
出口からすぐに千畳敷カールの絶景が広がっています。観光の人はここで帰っても大丈夫ですが、歩いて約1時間の遊歩道コースを散策するのがおすすめ。
木曽駒ヶ岳へは駒ヶ岳神社前の遊歩道か、剣ヶ池方面の遊歩道から行く方法があります。遊歩道はぐるりと周遊できるので、どちらから行っても木曽駒ヶ岳へ行けます。
遊歩道だけ散策する人も、どちらから行っても大丈夫です。分岐だけ間違わないようにしましょう。
8:35|木曽駒ヶ岳へ向けて出発
今回は、剣ヶ池方面から木曽駒ヶ岳へ行きます。剣ヶ池への遊歩道は、テラス右手を進むとあります。
遊歩道コースは整備されており、迷うことはほぼありません。石がゴロゴロとしているので、歩きやすい靴で行きましょう。
8:40|剣ヶ池に到着
歩いて5分ほどで剣ヶ池に到着。このときは渇水していましたが、雨が降った後なら千畳敷カールと県外家のコラボが見られます。
8:50|遊歩道と木曽駒ヶ岳の分岐
千畳敷駅へ戻る道と木曽駒ヶ岳へ行く道の分岐に到着。遊歩道コースの人は左の千畳敷駅へ、木曽駒ヶ岳行く人は正面の木曽駒ヶ岳方面行きましょう。
木曽駒ヶ岳へは八丁坂と呼ばれる急坂を登っていきます。ところどころ道幅が狭くなっているので、声をかけながら譲りって進んでください。
9:37|乗越浄土へ
山の稜線への入り口「乗越浄土」に到着しました。この看板前で撮影している人が多かったです。
乗越浄土からすぐそこに宝剣山荘があります。休憩スポットですが、この日は水道凍結のため食堂がお休みでした。
宝剣山荘の裏手に、宝剣岳と木曽駒ヶ岳へ行く分岐があります。木曽駒ヶ岳へは右手の道を進みましょう。宝剣岳は、難易度が登山中級者以上向けとなっているので、今回はスルー。
10:05|中岳山頂に到着
木曽駒ヶ岳の手前には、中岳という山のピークがあります。中岳手前に巻き道との分岐がありますが、悪路なので危険性が高いです。今回は危険な巻き道は避けて、中岳ピークへ向けてゆるやかな道を進みます。
中岳山頂に到着。上の写真の中岳山頂の標識にも、数分程度の行列ができていました。
中岳からは木曽駒ヶ岳山頂が一望できます。ここから先は下りの道が続きますが、岩の段差があったり、すべりやすい岩があったりするので気をつけてください。
10:40|木曽駒ヶ岳山頂
下りが終わると、今度は木曽駒ヶ岳山頂へ登りが始まります。
木曽駒ヶ岳の手前の分岐を右に行くと、頂上山荘があります。ここでも休憩や売店利用が可能です。
山頂手前になると、岩がゴロゴロとしてきます。転倒に注意してください。
木曽駒ヶ岳山頂に到着しました。山頂には、木曽駒ヶ嶽神社がありますので手を合わせていきましょう。
11:02|山頂標識で記念撮影
木曽駒ヶ岳の山頂標識の撮影には、長蛇の列ができています。筆者が並んだ時点で、撮影まで約20分待ち。山頂は風が強いので、列に並んだ時点で防寒をしましょう。
木曽駒ヶ岳、標高2,956mの山頂で記念撮影できました。記念撮影で使える木の看板はけっこう重いです。しばらく山頂の景色を楽しんだ後、下山を開始します。
12:46|ロープウェイ千畳敷駅に戻る
千畳敷駅に戻ると、観光客でにぎわっていました。
千畳敷駅内には、売店とレストランがあります。売店では千畳敷駅限定のお土産が多数販売。登山バッジも売っています。
13:06|下りのロープウェイに乗車
下りのロープウェイに乗車するための列員並びます。この時点では、列の並びは屋内におさまる程度でした。
上りのロープウェイが到着。この時間帯でもぎゅうぎゅうです。
ロープウェイに乗ってしらび平に到着したところ、温度計は12℃となっていました。なので、この時点の千畳敷の気温は6℃程度となります。
16:00|ロープウェイの待ち時間
温泉に入った後、ロープウェイ下りの待ち時間が2時間30分待ちとなっていました。13時~16時の間はとても混むので、スケジュール管理には本当に気をつけてください。
木曽駒ヶ岳の下山後におすすめの施設
菅の台周辺は、温泉や直売所など色々な施設があります。ここでは、3つの施設をピックアップして紹介します。
こまくさの湯
菅の台バスセンターから徒歩数分のところに、こまくさの湯という温泉施設があります。清潔感があり、登山ザック置き場や貴重品ロッカーも設置。食堂や売店も併設されており、食事や買物もできます。食堂のお昼の部は14:30ラストオーダーです。
住所:長野県駒ヶ根市赤穂759-4
電話番号:0265-81-8100
営業時間:10:00~20:30(最終受付19:30)
入浴料:大人700円、子ども300円
駒ヶ根ファームス
菅の台バスセンターに隣接している施設。お土産の販売や農産物直売所、ビール工房や軽食コーナーなどがあるお店です。濃厚な味わいの「すずらん牛乳」は絶品。地元の新鮮な農産物も売っているので、おいしいものを食べたい人におすすめの観光施設です。
住所:駒ヶ根市赤穂759-447
電話番号:0265-81-7700
営業時間:9:00~18:00(冬季10:00~17:00)
定休日:3月中旬~11月は無休(この期間以外は木曜定休日)
明治亭|中央アルプス登山口店
菅の台バスセンターから徒歩数分のところに、ソースかつ丼の名店「明治亭」があります。ソースかつ丼は、駒ヶ根の名物。ただし、明治亭|中央アルプス登山口店は人気が高いので、時間に余裕をもって訪れるようにしましょう。
住所:長野県駒ヶ根市赤穂759-487
電話番号:0265-82-1233
営業時間:11:00~15:00(LO)
混雑状況を考えながら木曽駒ヶ岳を楽しもう!
木曽駒ヶ岳は、雪のないシーズンを中心に人気が高い山です。登山客をはじめ、観光客も大勢訪れます。混雑状況を把握して行動しないと、思わぬトラブルのもとになります。早めの行動を心がけて、木曽駒ヶ岳を目いっぱい楽しみましょう!